詐欺事件はテレビで特集が組まれたり取り上げられることも多くなっています。
一般の方だけでなく、芸能人も被害にあうなど、様々な手口による詐欺が流行っています。
そのため、メディアでは、被害額や仕組み、手口が紹介されています。
しかし、被害者のお金が回収できたとする報道は少ないものです。
詐欺で騙し取られたお金は取り戻せるのか?
被害にあった場合はどのように対処したらいいのか?
詐欺被害者のその後についての情報が少ないため、何をしたらよいか分からず諦めてしまう人もいます。
また、弁護士に相談したくても、費用のことが心配になり諦めてしまう人も多くいます。
弁護士費用を払ったら赤字になってしまうのではないか?
専門家の力が必要だとわかっていても、費用をかけても取り返せないうえ、弁護士費用だけがかかるなんてことは絶対に避けたいと思います。
そこで、詐欺被害を弁護士にお願いする場合の費用やお金を取り戻せる可能性についてみていきたいと思います。
また、弁護士に依頼すると費用倒れになってしまうケースについても紹介します。
このページの目次
詐欺相談を得意とする専門家費用比較一覧
1.詐欺被害の相談料と弁護士費用の一般的な相場〜弁護士にかかる費用を比較
2.自分にとってお得な費用で済む弁護士とは?被害額やケースから判断する
3.弁護士に依頼しても費用倒れになる場合がある〜赤字覚悟か泣き寝入りかの判断
1.詐欺被害の相談料と弁護士費用の一般的な相場〜弁護士にかかる費用を比較
弁護士にかかる費用については、依頼する弁護士や事務所によっても異なります。
ここでは様々な事務所や弁護士の費用体系を調べた結果から、一般的な費用体系を紹介します。
無駄な費用をかけずに解決するためにも、弁護士によって異なる費用を比較してみてください。
1-1.詐欺被害を弁護士に相談する〜相談料の相場は0円〜10000円
弁護士の法律相談料について調べました。
無料のところもあれば、しっかりと相談料をとる事務所と様々です。
また、面談形式以外にも相談することができます。
いくつかの相談方法と費用について見ていきます。
まずは面談形式です。
「30分5,000円」という事務所が多くありましたが、無料という事務所も同じくらいの数でした。
相談料については以下のようになっています。
- 30分5000円〜
- 1時間10000円
- 1時間まで5000円
- 初回の1度だけ無料
- 何度でも無料
詐欺被害の相談にかかる時間は約30分〜1時間程度です。
よって、相談料を取る事務所だと最低でも5,000円、高くて1万円が必要になるわけです。
面談形式以外の相談方法については、電話相談やメール相談があります。
相談費用についてはどちらも無料ですが、制限があるのが特徴です。
電話相談なら15分のみとか、メール相談なら1回までなど。
初めて相談する方や詐欺かどうかわからない方にとっては、使いやすいツールになっています。
1-2.着手金〜0円から数十万かかる場合など様々な設定があることを知っておく
実際に依頼するとなれば、通常は着手金が取られます。
着手金の費用体系も様々ですが、一般的な費用体系は次のとおりです。
300万円以下の請求の場合 | 請求額の8% |
---|---|
300万円〜3000万円以下の場合 | 請求額の5% |
300万円超〜3,000万円以下の場合 | 請求金額の5%+9万円 |
この費用体系の場合の計算の仕方について説明します。
例えば、100万円の被害にあった場合には、「300万円以下の請求の場合:請求額の8%」によって計算されます。
請求額とは被害額のことで、相手に対して「100万円返せ」と請求する金額のことです。
請求額100万円の着手金は、100万円×8%=8万円となります。
ただし、着手金の最低金額が10万円に設定されている事務所も多いため、請求額100万円の場合には着手金10万円が必要になるのが一般的です。
一方で、着手金をサービスしている事務所も多くなっています。
例えば、着手金を無料にしたり、3〜5万円と安く設定していたり。
中には、20万以上かかる着手金の場合でもケースによっては10万円未満に減額してくれるなど弁護士によっても対応に差がでています。
このように、費用をかけずに弁護士に依頼することも可能になっています。
1-3.報酬〜回収ができた場合の成功報酬のみで計算されるのが一般的
弁護士費用の中には「報酬」というのがあります。
単なる「報酬」と記載されていたり「成功報酬」と記載されています。
通常、詐欺被害の場合は「成功報酬」として請求されることになります。
弁護士としては、取り戻せた場合にのみ報酬をもらいます、という感じです。
成功報酬の一般的な費用体系は次のとおりです。
300万円以下の請求の場合 | 回収額の15% |
---|---|
300万円〜3000万円以下の場合 | 回収額の10% |
300万円超〜3,000万円以下の場合 | 回収額の6%+138万円 |
例)100万円回収できた場合
成功報酬は100万円の15%となるため15万円になります。
また、着手金を格安や無料にする代わりに成功報酬を高く設定しているケースもあります。
着手金が無料または安いかわりに報酬が高いケース
@着手金0円、成功報酬は請求金額の5%×2と回収額の20%の合計
A着手金5万円で成功報酬は回収額の20%程度
この費用体系による成功報酬の金額は以下のとおりです。
例)100万円を請求して100万円が回収できた場合
@の場合:100万円の5%×2+100万円の20%=30万円(着手金は0円)
Aの場合:100万円の20%=20万円
なお、内容証明だけで簡単に取り戻すことができたり、交渉程度で取り戻すことができた場合には、成功報酬を3分の2に減額してくれる弁護士もいます。
1-4.日当や実費?着手金と報酬とは別にかかる弁護士費用もある
相談料と着手金、報酬については説明したとおりですが、ほかにも請求される費用があるのでみておきましょう。
弁護士が調査や交渉するためなどで外出した場合、日当として3万円〜10万円の範囲で請求されます。
着手金に含まれる場合もありますが、別で取る弁護士もいます。
また、時間で計算して請求する場合もあります。
実費は、交通費や相手に対して文書を送る際にかかる郵便代などです。
1万円以内の請求になるのが一般的です。
2.自分にとってお得な費用で済む弁護士とは?被害額やケースから判断する
弁護士によって費用は様々ですから、負担が少なくて済む弁護士を選びたいと思います。
自分にとってどんな費用体系の弁護士がお得なのか?
一つは被害額から判断するとよいでしょう。
例えば、被害額が30万円と400万円の場合で比べてみます。
@着手金と成功報酬をしっかり取る弁護士
A着手金を安く成功報酬を少し高めに取る弁護士
B着手金無料で成功報酬を高めに取る弁護士
被害額が30万円の場合
@着手金10万円と成功報酬は回収額の15%=弁護士費用合計14,5万円
A着手金5万円と成功報酬は回収額の20%=弁護士費用合計11万円
B成功報酬として請求額の5%×2+回収額の20%=弁護士費用合計9万円
被害額が400万円の場合
@着手金請求額の5%と成功報酬は回収額の10%=弁護士費用合計60万円
A着手金5万円と成功報酬は回収額の20%=弁護士費用合計85万円
B成功報酬として請求額の5%×2+回収額の20%=120万円
これは詐欺被害を取り戻せることを前提にしていますが、被害額が高い場合には着手金をしっかり取る弁護士の方がお得で、被害額が少額の場合は成功報酬だけを高めに取る弁護士がお得となります。
ただし、取り戻せるかどうかで変わります。
次に、取り戻せなかった場合を比較します。
被害額が30万円が取り戻せなかった場合
@着手金10万円=弁護士費用合計10万円と実費
A着手金5万円=弁護士費用合計は5万円と実費
B着手金0円=弁護士費用合計は実費のみ
被害額が400万円が取り戻せなかった場合
@着手金請求額の5%=弁護士費用合計は20万円と実費
A着手金5万円=弁護士費用合計は5万円と実費
B着手金0円=弁護士費用合計は実費のみ
このように、被害額が回収できそうにない場合には、着手金がかからない成功報酬だけをとる弁護士に依頼した方がお得なことがわかります。
なお、中には成功報酬ではなく、取り戻せなかった場合にも報酬を取る弁護士もいます。
弁護士は自由に費用体系を決められるため、ボッタクリではありませんが、取り戻せないケースでは大きく損をしてしまいます。
ただし、詐欺被害の相談や依頼をする弁護士を選ぶ場合、「質」がかなり重要です。
詐欺は複雑で手口も多様化しているため、常に詐欺事件を扱っているような弁護士ではないと被害を取り戻すことができません。
どんな弁護士がよいか自分では選べない場合には、弁護士会の相談を利用するのもいいでしょう。
ただ、実際に依頼をする場合は、着手金無料または安く受けている弁護士、しっかりと着手金をとる弁護士の両方から見積もりをとって比較してください。
詐欺相談を得意とする専門家費用比較一覧
ひので中央法律事務所
出会い系サイト被害者救済実績多数
相談・着手金・無料(出会い系被害)
WEB無料相談24時間対応
初回の電話、メール、面談の相談が無料となっています。
詐欺トラブルの弁護士費用については、2つのプランが用意されています。
着手金は0円ですが、報酬の方で(請求金額の5%×2)と(返金成功額の20%)の合計が必要となります。
どちらのプランの方がお得になるかは、ケースによって異なります。
詐欺は時間との勝負ですので、まずは相談です。
そこで費用についてもしっかり確認してください。
住所 | 東京都中野区東中野3丁目14番1号グリーンビル9階 |
---|---|
相談方法 |
・初回電話相談 無料 (10:00〜18:00)時間外対応可能 |
日本法規情報
初回無料相談
WEB無料相談24時間対応
匿名相談OK
日本法規情報は、相談者の要望に沿った法律事務所を無料で案内してくれる窓口です。
電話、メール、面談とどの方法でも無料で利用できます。
詐欺問題は、ズルズルと時間が経てば回収は困難となります。
日本法規情報を活用すれば、ご自分で弁護士を探す手間が省けます。
数多くいる弁護士の中から詐欺問題に詳しく、経験のある弁護士を案内してくれます。
全国対応で、細い要望も伝えることができるオススメの窓口です。
住所 | 東京都新宿区西新宿2-6-1 新宿住友ビル31階 |
---|---|
相談方法 |
・初回電話相談 無料 24時間電話受付 |
対応エリア | 全国 |
エースパートナー法律事務所
初回無料相談
初回電話・面談相談が無料です。
電話相談は、18:00以降の時間外も対応してくれるため、仕事後でも相談ができます。
エースパートナーでは、何でもかんでもすぐに依頼、ということをすすめてくることはありません。
弁護士費用の見積もりも無料で出してくれます。
また、弁護士費用の分割払いや相談日時など、色々と柔軟な対応もしてくれる事務所です。
詐欺は回収困難なケースもありますので、まずは無料相談を利用して、被害金の回収が出来るかどうかを確認してみましょう。
そして、回収できる可能性がある場合には、依頼するかどうかを検討するといいでしょう。
住所 | 神奈川県川崎市川崎区東田町5-3 ホンマビル7階 |
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相談方法 |
・初回電話相談 無料 (9:00〜18:00)時間外対応可能 |
対応エリア | 東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県 |
C&L法律事務所
見積もり無料
初回のみ15分の電話相談が無料です。
面談相談は初回1時間まで5000円(税別)となっています。
なお、生活保護や低所得の方に関しては、民事法律扶助の利用が可能な事務所です。
依頼した場合の弁護士費用は、日本弁護士会の基準に沿った(一般民事事件の着手金および報酬金)となります。
弁護士報酬の基準は以下のとおりです。
着手金 |
報酬金 |
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300万円以下の請求の場合 |
請求額の8% |
回収額の15% |
300万円?3000万円以下の場合 |
請求額の5% |
回収額の10% |
ただし、実際の着手金および報酬金は個々の案件で異なります。
相談の際に確認しておくといいでしょう。
住所 | 大阪市北区西天満3-14-16西天満パークビル3号館4F |
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相談方法 |
・初回電話相談 初回のみ無料(15分・弁護士佐々木章の基準)
・初回面談相談 1時間まで5000円(税別・弁護士佐々木章の基準) |
費用 |
一般民事事件の着手金および報酬金は、経済的利益の額を基準に以下のとおりです。
300万円以下の部分【着手金】8%【報酬金】15%
※1.前項の着手金および報酬金は、事件の内容により、30%の範囲内で増減額することができることとします。 |
3.弁護士に依頼しても費用倒れになる場合がある〜赤字覚悟か泣き寝入りかの判断
詐欺被害というのは、泣き寝入りする方が多いのも実情です。
詐欺では、相手が分かったとしても、相手にお金がなければ訴訟をしてもお金を取り戻せないからです。
また、相手を特定できない場合には弁護士に依頼しても回収することはできません。
着手金を無料で受けている弁護士もいますが、必ず実費が必要になります。
訴訟をするとなれば、別途弁護士費用がかかりますし、実費だけでも数万円が必要になります。
そのため、費用倒れになるケースが多くあるのです。
まずは無料相談などを利用して、回収ができる可能性があるかどうかのアドバイスをしてもらいましょう。
相手が特定でき、少しでも可能性があるケースでも、すぐに依頼してはいけません。
とりあえず内容証明を送るなどの対応だけを弁護士にお願いすることもできます。
確実に被害を取り戻せそうな場合に弁護士に依頼する、といのも無駄な費用をかけずに済むポイントです。
依頼するかどうかは、相手の反応や弁護士のアドバイスを受けながら判断していきましょう。
3-1.詐欺は時間との勝負〜弁護士に依頼するかどうか悩む時間があるならまずは相談
費用の心配から弁護士に相談や依頼するかどうかも重要ですが、詐欺は時間との勝負にもなります。
相談や依頼するかどうか悩んでいる間に行方をくらましたり、詐欺でうばったお金を使ったり隠されてしまうからです。
素早い対応ができないと取り戻すことは困難になります。
まずは警察に被害届を出して、弁護士にも相談してください。
弁護士費用の心配がある方は、無料相談を利用して、取り戻せる可能性や費用について確認してください。
その後に依頼するかどうかを判断すればよいと思います。